2013/06/05

【マーム/チリ4】仕込2日目。やはり最後に帳尻が合ってくるのがチリ方式。

さぁ、仕込2日目。昨日やりたかったことがほとんど今日にずれ込んで、タイムスケジュールはがったがたになっていますが、今日で挽回できるのでしょうか…!?

イタリア公演の際に泊っていた大自然の中の家とは違って、チリのホテルは素晴らしく設備が整っていて、さらに劇場から徒歩5分の好立地にあります。人生でこんなにいいホテルに泊れることはあと何回あるのだろうか…(笑)

キッチンがついています。ダイニングも広いよ。



3人で泊っているので寝室は2部屋。こちらはその片方。

昨日買い込んだ食材で、朝から豪勢な朝ごはん。メニューは、ピラフとサラダとソーセージとピクルスです。実はテラスもあるので、そのうちテラスで朝ごはんとかしちゃうかもしれないです!

わんさか!
 GAMは大きすぎて全景はカメラには収まらないのですが、2つの棟に分かれています。


こちらにはGAMのオフィスや、チリの伝統工芸を展示したギャラリー、美術用の展示スペース、カフェ、本屋、プーマのショップ、ワインショップなどが入っています。


そしてこちらが私たちの公演会場が入っている棟です。大きなコンサートホールもあります。


昨日全然進まなかった音響だけ朝9時から始めたのですが、やはり朝9時にスタッフ、機材は揃いません。
「これがチリなんだよ、あと10分で来るから待っててね」と唯一来ていたスタッフさんに言われます。でも大丈夫、そんなのはイタリアでとっくに慣れてるから!
そして機材とスタッフさんが到着し、音響は順調に設置を開始。

全体の集合は10時。この時間には昨日届かなかったものが全部そろうはずだったのですが、やっぱり来ていません。どうやら今買いに行っているけれどなかなか見つからないようです。しかし、気長に待ちます。

まちぼうけ~

遅れること1時間30分近く。11時30分前になってようやくいろいろ揃いました!

待っていた白テープと蛍光灯。(これは一部)

さっそく床に白テープを張るよ!!舞台監督のフランシスコ(あだ名はパンチョ)含め、スタッフたちとは日々仲良くなっています。

なぜか見つめ合うパンチョとじっちゃん。
うふふ。
 白いテープを貼っている途中で、床を一回拭こうということになり、お掃除待ち。


その頃地下では、舞台上で使う道具を作っていくれていました。日本ではIKEAで買って、イタリアではホームセンターみたいなところで簡単に買えたのですが、チリには同じ高さがないらしいのです。
素敵な、世界にひとつのオーダーメイドミニ脚立ですよ。


ミニ脚立と林さん。
こちらが楽屋の前にあるグリーンルームです。ここで簡単なアップや、スタッフがご飯を食べたりできます。
ソファと林さん
こちらは女子楽屋です。もうひとつ、男性用の楽屋があります。

ここにも林さんが!?
そして、GAMは素晴らしい稽古場が何室かあるのですが、その1室を毎日アップ用に数時間ずつ押さえてくれています。

あれ、手前にいるのはまさか!?
陽気なチリ側のテクニカルスタッフのみなさん(これでも一部)。


日本では簡単に揃う機材が手配できなかったり、やろうと思ったことができないことが会場に入った後から分かったり、手配するということになっていた機材が届くまでにとっても時間がかかったり、そんなことは山のようにあるけど、ひとつひとつ、やりたいことを伝え、現状できることを聞いて、向こうからの提案を聞いて、解決法を探る、そんな密なやりとりを何度も何度も重ねました。

できることもできないこともいろいろあるけど、それでもマームとジプシーの作品をより良い形でチリのお客さんに紹介したいという思いは、チリ側も日本側も同じです。日本で自分たちの主催で公演をするのとは違って、彼らと一緒に作品の空間を作っていくわけなので、チリ側の考え方、主張、方法を尊重しつつも、やりたいことをやっていく、そういう空気がとても大切だと思っています。それでいうと、イタリアに続いて今回もとても素晴らしい雰囲気で仕事ができていると思います。

現場は日々笑いが絶えません。
音響の角田さんはとにかく人の名前に弱いく、フランシスコをサンフランシスコと呼んだり、パウロのこともサンパウロと呼んだり、とにかく角田さんはカタカナに弱いです。


富山さんはトミー、トミーとみんなに呼ばれ、「明日は照明は朝7時からスタートしよう」などととにかくジョークをたくさんチリ人から浴びせられている場面によく遭遇します。

リンゴ食べている方じゃなく、座っているのがトミーさん。
 スタッフの子供が遊びに来たりもして。


そんなこんなでチリバージョンの空間も立ち上がってきました!!
これまた、すっごくすっごく素敵です。会場の床はアマゾンの木が使われているのですが、この木は音の反響が世界中のどの木よりも劇場向きらしいです。それだけ音にこだわっている劇場で、この作品がどうお客さんに届くのか、本当に楽しみです。


今日は日本フェスティバルのオープニングということもあって、夜もたくさんの人がいました。


さて、明日はドレスリハーサルです!!!
イタリアに続いて素敵な空間になったので、いや~、本当に楽しみです。

あ、これは日本大使館の西さんから伺ったのですが、私たちがチリに到着してすぐに劇場見学した際に、舞台上はその日の夜に行われる公演の仕込がしてあったので、こちらの舞台監督が「ステージに上がってもいいですか?」とわざわざ聞いて、しかもステージに上がる際にみんなが靴を脱いだのにチリ人スタッフは感動したらしいです(笑)

それでは明日からもがんばりまーす★★★

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